椿と春の便り

家に咲く椿も沢山咲いてきました。お床には母が私の花入に椿を生けています。花は季節を感じさせてくれます。

 

3月12日付の山陽新聞で発表されましたが、中国地方のトップ作家が集う公募展、第64回日本伝統工芸中国展の審査が行われ、父・黒井千左の「彩色象嵌鉄絵花文大皿」が最高位の特別賞・金重陶陽賞を受賞することが決定しました(画像は受賞作品ではありません。象嵌の制作風景の様子や象嵌作品の一例です)。

 

千左が得意とする象嵌作品が評価されての受賞で、本人もとても喜んでいます。

 

象嵌(ぞうがん)は器を成形した後、少し乾燥させて器の表面を鉄のカンナなどで彫って、異質の色土などを埋めて表面を削って綺麗に整えて仕上げます。

 

性質が違う土を掘って埋めるため、乾燥時に土が切れるリスクが非常に高く、50センチを超える大皿などは、切れると修復しても必ず切れてしまい、品物になりません。体力と忍耐が必要で年齢を重ねると大きな負担になります。

今回も締切ギリギリまで粘って制作して、完成度の高い作品が出来、受賞に繋がりました。
5月19日から岡山会場は天満屋岡山店で、鳥取会場は6月15日から展示されます。
私の作品は今年は入選でした。父の作品と共に展示されます。
暗い話題が多い中で、明るい春の便りをいただきました。