窯変セキゾロ茶盌(12ヶ月茶盌・12月) New!

この茶盌は、虫明焼12ヶ月茶盌の12月の茶盌です。年の瀬に家々を周り、米や金銭をもらい歩いた物乞いの一種を表したのがセキゾロです。しだの葉を挿した編み笠(がさ)をかぶって赤い布で覆面し、「セキゾロ(=節季(せつき)に候(さうら)ふ)、セキゾロ」と唱えて、二、三人で家々を歌い踊って歩いた、江戸時代の神事を表現しています。虫明伝統の天然松灰を基調とした灰釉を掛け、器全体が若草色の中に枇杷色(びわいろ)が混じった窯変(ようへん)と呼ばれる変化のある色合いです。表面を竹べらなどで彫り、そこに白絵土を埋め込んだ伝統的な技法による味のある茶盌です。

桐箱付/11.5×8.5(㎝)