灰釉栗の絵茶盌

虫明の灰釉を掛け、器全体が深みのある若草色に発色しています。正面には栗の絵が描かれています。茶碗は腰から口縁にかけシュッと立ち上がり、幾分のロクロ目と呼ばれる指跡が残り、味のある茶盌です。高台には虫明ならではの籾殻を敷いて焼いたことによる薄紅い緋色が出ていて、見所です。侘びた飽きの来ない色合いと栗の絵が良く似合った一盌です。

桐箱付/13×7.7(㎝)