窯変落雁水指

虫明焼の代表作、落雁水指です。若草色と枇杷(びわ)色の入り混じった窯変(ようへん)の色合いで、雁に夕日が差し込むような情景が色合いと相まって、侘びたおとなしい風情が表現されています。窯変は窯焚きの際、松の木の煙の流れ次第で生まれるもので、窯変物は一窯で取れる数はわずかです。蓋の取っ手と竹を模した耳が特徴的で、全てのパーツが手間暇かけて制作された、熟練した技法によるお茶人の間では有名な落雁水指です。

桐箱付/13.5×17×24(㎝)